共同住宅に用いる乾式二重床の軽量床衝撃音レベル低減量及びゴムボール衝撃による重量床衝撃音レベル低減量予測手法が日本建築学会環境系論文集に掲載!

 泰成株式会社(代表取締役社長 清水雅弘 本社:長野県駒ヶ根市)・万協株式会社(代表取締役社長 清水雅弘 本社:東京都品川区)は信州大学名誉教授山下恭弘監修のもと,共同住宅に使用する乾式二重床の軽量床衝撃音レベル低減量及びゴムボール衝撃による重量床衝撃音レベル低減量予測について,実用的に用いることができる予測手法の開発に取り組み,日本建築学会環境系論文集に掲載されましたのでお知らせいたします。​​

1.背景

 共同住宅においては,バリアフリーへの対応や歩行感の良さ,床下配管・配線のしやすさといった利点から,床仕上げ構造に乾式二重床を採用するケースが増えてきています。また,既存の共同住宅のリフォームで乾式二重床を採用するケースも増えてきています。
 共同住宅の住宅相談では,不具合事象として売り手と購入者の音環境に対する認識の違いよる「遮音不良」などが指摘されており,より音環境への配慮も求められることになります。
 音環境の配慮として,竣工時の床衝撃音遮断性能の目標値が設定され,設計段階において竣工時に目標値をクリアできる乾式二重床仕様を選定し,その仕様及び建物ごとで異なる条件に対応した予測をする必要があります。
 数値解析手法を用いた床衝撃音レベル低減量の予測手法が研究開発されています。しかし,実用的に用いるには計算にかかる労力や費用が大きく,またそれだけの労力と費用に見合う予測精度がこれまで得られていませんでした。

2.概要

 このような背景から当社では,信州大学工学部の山下恭弘教授(現信州大学名誉教授)に監修いただき,乾式二重床の仕様及び建物ごとで異なる条件に対応した軽量床衝撃音レベル低減量及びゴムボール衝撃による重量床衝撃音レベル低減量の実用的な予測手法を開発いたしました。
 開発した予測手法では,主に以下の条件を予測に考慮することができます[1]。

① 乾式二重床の一般部に使われる防振ゴム種類ピッチの違いを考慮した予測計算ができます。
② 乾式二重床の床端部に使われる防振ゴム種類ピッチの違いを考慮した予測計算ができます。
③ 乾式二重床に使われる面材構成の違いを考慮した予測計算ができます。
④ 乾式二重床に使われる仕上げ材フローリングの厚さ硬さ)の違いを考慮した予測計算ができます。
⑤ 乾式二重床を施工する室面積の違いを考慮した予測計算ができます。


図1 予測計算において考慮できる条件

 予測計算は表計算ソフトで行います。表計算ソフトの入力欄に部材の物性値及び数量(個数や面積)や加振点と梁との距離などを入力すると,床衝撃音レベル低減量が算出されます。
 予測値と実測値は図2に示すように対応しており,個々の建物の条件に応じた床衝撃音低減性能の予測とより詳細な仕様についての検討が可能となります。




図2 予測値と実測値の対応 [2](左:軽量床衝撃音,右:重量床衝撃音[ゴムボール])


3.今後の展開


 今後,共同住宅の乾式二重床に関する重要なツールとして位置付け,より使いやすく,精度の高い予測手法に仕上げていくよう,今後も継続的に検討をし,デベロッパーや設計事務所などに対して積極的に提案していく予定です。
 なお,本予測手法について特許(特許第6958948号)を取得しております。

【お問い合わせ先】
    泰成株式会社 担当 :石丸 岳史    (電話 0265-83-1138,https://www.bankyofloor.com/

[1] 詳細についてはお問合せ下さい。
[2] 本予測手法の詳細が日本建築学会環境系論文集(第86巻781号2021年3月/第87巻795号2021年5月)に掲載されており,下記アドレスからダウンロードが可能です(フリーアクセス)。
 https://www.jstage.jst.go.jp/article/aije/86/781/86_237/_article/-char/ja
 https://www.jstage.jst.go.jp/article/aije/87/795/87_291/_article/-char/ja


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